2016年1月2日土曜日

家賃2万円台が続出、地方・郊外の不動産投資の実態に迫る

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 ■ 家賃2万円台が続出、地方・郊外の不動産投資の実態に迫る

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 先日、神奈川県相模原駅の周辺に
  家賃2万円台のマンションが増えているという
  驚きの記事を目にしました。

  相模原市といえば、
  東京都町田市と隣接していて、新宿まで電車で1時間前後。
  都心のオフィス街への通勤圏内です。
  
  そんな相模原駅周辺の家賃が
  2万円台前半になっているというのです。

 どのマンションも10年前までは、
 ほぼ倍の家賃4万円台だったそうです。

  一体、この間に何があったのでしょうか。
 気になりますよね。

 そこで、今回のコラムでは、
 相模原の事例をもとに、
 地方や郊外での不動産市況の実態に迫って行きます。

 10年間で急激に家賃が下落した最大の理由は、
 大学の都心回帰です。
 
 相模原駅から2駅隣りにある淵野辺(ふちのべ)駅には、
 青山学院大学相模原キャンパスがあります。
 
 2年生までの学生が、、
 相模原キャンパスに通っており、

 この学生の賃貸需要を狙って
 これまで多数のマンションやアパートが供給されてきました。
 
 ところが2年前、青山学院大学は
 文系学部の1、2年生を都心の青山に移しました。
 
 これにより、実に7,000人もの大学生が
 都心に大移動することになったのです。

 アパート・マンションにオーナーにとっては、
 たまったものではありませんよね。

 ただでさえ、マンションが多くて競争が激しいエリアです。
 
 空室を埋めるため、家賃の値下げ競争が始まりました。

 それでも学生の抜けた穴は大きく、
 家賃を2万円まで下げても、まだ空室が埋まりません。

 さらに家賃を下げようにも、
 2万円という家賃はもはや限界です。

 マンションを維持するためには、
 毎月、管理費と修繕積立金を建物管理会社に
 支払わなければなりません。

 こうしたランニングコストが
 家賃収入から差し引かれることを考えれば、
 もうこれ以上家賃を下げる訳にはいきません。
 
 これ以上、値下げしてしまうと、
 たとえ満室でも赤字になってしまいます。

 先日、中央大学も看板学部である法学部を、
 八王子キャンパスから都心の後楽園に戻すと発表しました。

 2022年までに、
 5000人の学生が都心にやってきます。

 このように、地方や郊外で学生需要だけに依存した
 アパート経営は不安定だということです。

 大学の学生需要だけでなく、
 そもそも地方や郊外のアパートの賃貸需要は
 厳しい状況が続いています。

 不動産市場の調査を行っているタスが発行した
 「賃貸住宅市場レポート」によれば、
 竣工後12ヵ月以内の新築アパートのうち、
 半数以上が空室になっています。

 しかも、この調査結果は1都3県の
 新築アパートを対象としてものです。

 全国的に賃貸需要が高いと言われている1都3県でさえ、
 半数以上が空室という結果でした。
 
 「新築」という強力な売りがあっても、
 これだけ空室が拡大しているのです。

 なかでも神奈川県の空室率は、
 60%台後半にもなります。

 新築アパートでもこれだけ空室が増えているのは、
 今年の1月に増税された相続税の駆け込み需要も
 要因のひとつです。

 とはいえ、地方や郊外のアパートでも
 まったく入居者がつかないわけではありません。
 
 地方都市のなかでも賃貸需要のあるエリアをピンポイントで選ぶ、
 また、アパートの外観や内装、設備を工夫して、
 入居者から魅力のある部屋にすることで、
 安定経営を行っているケースもあります。
 
 
 ただ、もともと賃貸需要が強いエリアではないので、
 不動産投資を始めて行う方にとっては、
 安定収入を得るには、難易度が高いといえます。
 
 その点、東京23区の駅徒歩10分以内の
 分譲タイプのワンルームマンションであれば、
 賃貸の需要がもともと強く、安定収入を上げやすくなっています。
 
 物件価格や家賃の下落率も、
 地方や郊外に比べればゆるやかです。
 
 空室リスク、家賃下落幅リスクの少ない物件なら、
 収支計画も立てやすいはずです。
 

 投資利回りは大切な指標ですが、
 その投資利回りが実現するためには、
 満室であることが求められます。
 
 本当に安定して入居者がつく構造なのか、
 そもそも賃貸需要があるエリアなのか。
 
 利回りだけに注目していると、
 不動産経営でもっとも重要な顧客視点が
 抜け落ちてしまいます。

 『長期的、安定的に家賃収入を得る』という
 不動産投資の目的を改めて押さえておきましょう。

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